近 畿

★南彦根駅(JR東海道本線)★  野宿日:2021/8

  駅から徒歩12分(実測値)、国道8号線沿いに「快活CLUB彦根店」がある。駅からの道のりはほぼ一本道で分かりやすく、周辺には深夜営業の飲食店などもある。宿泊利用がしやすい店舗だと言えそうだ。東海道本線の沿線で安宿を探す場合、岐阜から大津くらいまでの間はほぼ不毛地帯なので、この中間エリアのネットカフェはそれなりに利用価値がある。
  料金は、ナイトパック8時間1550円。市街地型の店舗と比べると少し割安の設定になっている。夜間の利用者はあまり多くなく、睡眠環境としては快適な方だ。ただ、細長い敷地に無理やり建てたような建物のため、ウナギの寝床のようなフロアになっており、ブースからシャワー・トイレ等までがかなり遠い。そこだけが少々不便に感じた。それ以外は問題なく、コインランドリーや無料モーニングもある。近隣店舗のなかでは利用しやすい方なので、また利用する機会はあるだろう。
★多賀大社前駅(近江鉄道)★  野宿日:2009/4

  名神高速道路の多賀サービスエリア(下り線側)に、格安で簡易宿泊できる「レストイン多賀」がある。高速SAだから、「車じゃないと行けないじゃないか」と思うかもしれないが、このSAは一般道からでも入れるようにできているので、徒歩でも訪れることができる。写真では「ハイウェイホテル」と読めるが、いわゆる正規の客室の他に、雑魚寝形式(マット敷き)の休憩室があり、入浴料込み735円で宿泊可能。10時間の時間制限があるので、翌日の行動予定などをよく考えて入場するようにしたい。平日の深夜時間帯は混雑するだろうから、21〜22時頃に入場して翌朝7〜8時頃に出る、というパターンが最適なのではないだろうか。浴室は狭くてガヤガヤしているが、休憩室は、ちゃんと睡眠をとりたい人向けに照明が落とされ、比較的静かだ。
  注意点を3つ。1つ、施設内には食事処等が一切ない(飲み物の自販機はある)。食事は済ませてから入場すること。SA内のレストランは24時間営業している。2つ、休憩室にはマットと枕があるが、毛布はない。私は自前のバスタオルを代用したが、特に冷え性の方はそれなりの対策が必要。寝袋持参がベスト。3つ、最寄りの多賀大社前駅はJRではなく近江鉄道の駅なので、青春18きっぷでは行けない。彦根・多賀大社前間は、片道290円。往復580円の出費を呑めるかどうか。この辺りが利用するかどうかの判断の分かれ道になりそうだ。どうしてもケチりたければ、南彦根駅からほぼ一本道で多賀大社前駅まで行ける。ただし、所要時間は約1時間。多賀大社前駅からの行き方は、駅を出て、正面の駐車場を突っ切って、住宅地の狭い路地を直進すると、高速側道に斜めに合流する。あとはひたすらまっすぐ。駅から15分ほどだろうか。夜道が暗い(高速の灯りが明るいだけに、側道は余計に暗く感じる)ので、一人歩きは充分に注意を。
★山科駅(JR東海道本線・湖西線、京阪京津線(京阪山科駅)、京都市営地下鉄東西線)★  野宿日:2017/8

  厳密にはJR・地下鉄の駅と京阪の駅で駅名が違うのだが、地下鉄の駅が京阪の駅舎とクロスする形になっていて区別するのが難しいので、同一駅として扱う。お馴染みのネットカフェ「快活CLUB」が、たいへん便利な立地にある。ヘタに京都駅で安宿を探すより簡単でいい。JRから行くと、表側の出口を出て、京阪の踏切を渡り、そのまま直進2分、左側。ナイトパック(8時間)で1543円と、快活CLUBの標準価格。
  設備は、とくに過不足なし。必要なものはひととおり揃っている。シャワー(別料金324円)があるのがありがたいのだけれど、滞在時間が8時間しかないと考えると、事前に京都タワーの大浴場あたりを利用してから入る手もありそうだ。山科駅近くには先頭の類はない(一番近いところで徒歩20分)。東側から来るのなら、大津駅で途中下車すれば、徒歩3分ほどのところに「小町湯」がある(駅を出て左方向)。シャワーを利用するにしても、男女1つずつしかなく、使用中だと待ちになる。好きなタイミングで利用できるとは限らないのも辛いところ。寝入りばなを起こされる形になるかも入れないので、入浴は、事前に済ませられるのなら済ませておいた方が得策だと思う。

※「快活CLUB」は、2019/1に料金体系が変わりました。山科駅前店についてはナイトパック料金が1728円に上がった反面、シャワーが無料化され、無料モーニングが「1人1回限り」から「食べ放題」になっています。
★京阪三条駅(京阪本線・京都市営地下鉄東西線)★  野宿日:2003/8

  駅から徒歩2分のところに、安くてオススメな健康ランドがある。間口は狭いのだが、10階建てのビルがまるまる健康ランド。この規模にして、1泊2200円。京都で安く宿泊するなら、ここがベストだろう。その名も、「京都スポーツサウナ」。なんか、パッと明るい雰囲気を連想する名だが、実際は男だらけのどんよりしたムード。“スポーツ”という名に相応しい設備は見当たらない。
  それでも、値段と規模を考えれば、かなりお得である。風呂はそれほど大きくないのだが、休憩スペースがかなり充実している。仮眠室は3・4・5階の半分ずつと6〜10階全部。しかも、部屋ごとに「6時半起床用」「7時起床用」という具合に分かれているので、大音量の目覚ましを鳴らして隣の人と諍いになったりする心配はない。また、いびきをかく人は最上階が「いびきをかく人用」の仮眠室になっているので、ここなら周りを気にせず思う存分いびきをかくことができる。朝早くに目覚ましを鳴らす人も、最上階がいいかもしれない。ここまで至れり尽くせりの仮眠室を抱えている健康ランドも珍しい。
  ただし、男性専用です。女性の皆様、ごめんなさい。
★京都市役所前駅(京都市営地下鉄東西線)★  野宿日:2007/8

  1番出口を出て、河原町通りを南へ3分、河原町三条交差点を左折して1分右側。三条駅あるいは京阪三条駅からでも充分歩ける、なかなかの好立地にある「サウナオーロラ」。先斗町界隈からも近いので、夜な夜な遊び歩く人には最高の施設かもしれない。
  施設自体は、わりとこぢんまりしている。2階が受付&浴場、3階が休憩室&ランドリールーム&軽食パブ、4階が仮眠室。コインランドリーが入っているというのが、個人的には高ポイント(洗濯機200円、乾燥機30分100円)。また、3階の休憩室はリクライニングシートが少なくてたいてい満席になっているのだが、4階の仮眠室はロッカー番号に対応している(ロッカーの数だけベッドがある)ので、「早く寝ないと寝る場所がなくなる」というリスクはない。隣との間に仕切りがある(金属製なので、寝返りを打って体が当たると「バイン!」と大きな音が出るのが玉に瑕)し、2段ベッド式だから通路から丸見えということがなく、それなりにプライバシーが守られる。フリータイム+深夜料金(要するに一泊)で2500円。上記「京都スポーツサウナ」より多少高くつくのだが、安眠期待度ではこちらの方が上だと思う。ただ、要注意なのは、従業員の大半が極東系外国人だということ。日本語が通じないのかな、朝6時半頃にチェックアウト時間を聞いたら「7時」と言われ、慌てて飛び出したものの、後で調べてみたら10時と表示されていた。分からないことは、浴室や休憩室あたりでウロウロしている従業員よりも、フロントにいる従業員に聞いた方がいい。
★西院駅(阪急京都線、京福電鉄嵐山本線)★  野宿日:2017/6

  大きな交差点の角のビルの4階に、ネットカフェ「快活CLUB西院駅前店」が入っている。駅からとても近いので、京都市内で雨天日に宿なしだったらここに駆け込むのがいいだろう。阪急利用の場合、西口を出て道路の向かいのビルになる。 京福電鉄の駅からだと、西へ3〜4分といったところく。観光客が多い立地だからか、夜間が結構混雑が激しい。首尾よくフラット席を確保できたとしても、一晩中物音がやむことはないだろう。中には、意図的に物音をたてていそうな人もいた。快活CLUBではチェックイン前に席の埋まり具合をレジ脇モニターで確認できるので、満席(あるいはあまりよくない席しか空いていない)だったら四条大宮駅前店へ逃げればいいだけの話だが。
  ナイトパック(8時間)料金は、平均的な1543円設定だ。シャワーあり(別料金324円)。ドリンクやアメニティの設備も平均的で、特段の問題はない。なお、「西院駅」の読み方は、阪急は「さいいん」、京福は「さい」と異なる。参考まで。

※「快活CLUB」は、2019/1に料金体系が変わりましたが、西院駅前については価格・サービス内容とも変わっていません。シャワーが無料化される店舗が多いなか、ここは324円別料金となっています。
★福知山駅(JR山陰本線・福知山線、京都丹後鉄道宮福線)★  野宿日:2017/3

  南口を出て直進、2つめの信号(国道9号線)を渡ってから左折して1分のところに、「ニコニコカプセルホテル」がある。駅歩10分弱くらいか。こんな田舎町(失礼!)にカプセルホテルがあって、やっていけるのかと心配になるような施設だ。が、幹線国道沿いということで、車でやって来る人が結構ある様子。また、4階建てのビル内には日帰り温泉「ニコニコ温泉」やカラオケボックス、スポーツジム、レストランなどいろいろな施設が入っているので、総合的に成り立っているということなのだろう。
  「ニコニコ」という名称から、宿泊料は2525円なのかなと勝手に思っていたのだが、実際にはもっと安かった。ネットブース利用とドリンクバーが付いて、1泊1540円(平日)だった。これなら、ネットカフェに宿泊するより安い。しかも、無料のシャワーまである。別料金で4階の「ニコニコ温泉」も利用できる(温泉付きプランは2060円〜)。これは丹後・山陰方面を旅する際には使い勝手のいい施設だ。
  システムがちょっと特殊なので、簡単に説明を。カプセルホテルは2階にある。外階段で2階に上がってビルに入ると、まず共用スペース(ドリンクバーやネットブースなどがある)があり、その先にフロントがある。フロントで宿泊料を先払いして、カプセル内テレビのリモコンとロッカーの鍵、館内着セットを受け取る。カプセルルームは土足厳禁なので、靴は共用スペースとカプセルルームの間にある専用シューズロッカーへ。カプセルは木製で、堅牢な造り。寝返りを打って壁にぶつかっても、あまり大きな音が出ないのが嬉しい。シャワールームは、カプセルルームかを出て、共用スペースを抜けて、フロントの前を通り過ぎた先にある。24時間自由に利用できる。フロントは売店を兼ねていて、お菓子やカップラーメン程度であれば24時間手に入る。また、夜間はやっていないが、食事の提供もある(共用スペースでの飲食になる)。定食類が500円程度なので、外で食べるよりも割安だ。駅からここに来るまでの間にセブンイレブンやガストがあるのだが、無理やり事前に食事を済ませる必要はないだろう。
  総じて、カプセルホテルというよりは「合宿所」のような雰囲気。まったくもって飾りっ気のない施設ではあるが、値段の安さと痒いところに手が届く設備はおおいに魅力的だ。ぜひまた利用したい。
★難波駅(JR大和路線・南海本線・近鉄奈良線・大阪メトロ御堂筋線・四つ橋線・千日前線)★  野宿日:2005/8

  一応最寄り駅が難波(地下鉄心斎橋駅・四つ橋駅も近い)なので「難波駅」として紹介するが、感想としては「大阪で安く泊まるなら毎回ここでもいい」と思える、素晴らしいカプセルホテルを発見した。名は、「ニューカプセルホテルアルデバラン」。日本橋駅近くに聳える高級ホテル「アルデバラン」の支店だ。
  何が素晴らしいかというと、立地と値段だ。ミナミの中心街から3分ほどの好立地(アメリカ村まで徒歩1分)にありながら、1泊2300円である。ネットで予約するとさらに割引になるらしい(私は利用していないが)。意外に空いていて、夜10時頃までに着けばまず空室はある。チェックイン後の外出も可能なので、最初にチェックインしてからミナミへ繰り出すのが良いのではないだろうか。言葉で場所を説明するのは難しいのだが、御堂筋を北上し、道頓堀川を越えたら左、最初の路地を右。つまり、御堂筋と平行する路地に入る。この路地を、左側を見ながら歩いていけば、大きな看板が出ている。まず見落とすことはないだろう。
  施設について触れておくと、1階(中2階のようになっている)がフロント&ロッカー。2階が食堂(利用していないので詳細不明)。3〜6階が客室。そして7階が展望風呂になっている。浴室はやや狭い印象だが、たいてい空いているのでそれほど問題にはならない。全面ガラス張りで周囲のビルから丸見えなので、人によっては抵抗があるかもしれないが、隣のビルがわりと離れているので、そうそう人目は気にならない。双眼鏡でも使えば覗かれるが、そうまでして覗きたいのなら見せてやれ、ってくらいのものだ。
  寝室は2段式で、個室の広さは通常のカプセルホテルと変わらない。テレビもある。アダルト放送も無料で見られる(^^; 隣人のイビキとなると、さすがに防ぎきれない部分があるが、それはどの健康ランド&カプセルホテルでも同じことだ。総じて、4000円前後するようなカプセルホテルと比べても、多少全体的に狭いものの、大きな遜色はないと言っていいのではないだろうか。
  ただし、ここもまた男性専用です。女性の皆さん、ごめんなさい。


※値上げしていました。現在は2500円。(2008/8、再泊)

※閉館し、カプセルホテル「B&Sエコキューブ心斎橋」に生まれ変わっています(2019/1、確認)。
★新今宮駅(JR大阪環状線・南海本線)★  野宿日:2006/8

  関西在住の人は当然知っているだろうが、新今宮というのはすさまじい街である。JRガードの北側はいわゆる「新世界」、南側は「あいりん地区」。新世界というのは大阪ミナミを代表する歓楽街の一つで、あいりん地区というのは関西を代表する日雇い労働者の寄せ場。両極端な感じだが、いずれにしても駅寝には向かない環境である。あいりん地区の路上には終日人が寝転がっているが、バックパッカーがその中に紛れ込んだら、瞬時に身ぐるみ剥がされるだろう。
  しかし、あいりん地区には日雇い労働者向けの安宿がたくさんある。環境を度外視してとにかく安いところを探すのであれば、500円くらいからある。ここから、どのくらいまでレベルを上げるかによって値段が変わってくる。私の場合、駅歩5分の「福助」というホテルに宿泊したのだが、宿泊料は1600円(1300円からあるが、角部屋を希望したので)だった。「マル適マーク」(消防法で定められた安全基準をクリアしているという印)のあるホテルの中では、ほぼ最安値か。
  部屋は、3畳+板の間。狭いことは狭いが、カプセルに比べれば当然広い。テレビと冷房は完備している。ただし、冷房は朝7時に強制的に切られる。トイレはもちろん共同。風呂は共同浴場があるが、利用は17〜21時に限られる。コインランドリーも22時までしか利用できない。銭湯・コインランドリーは街なかにもたくさんあるので、無理にホテルで済ませる必要はないと思うが。また、ホテル内にはレストラン等は一切ないので、駅を出て右の、ほぼガード下にある「玉出」という激安スーパーを利用しよう。
  総じて、1600円という値段を考えれば、部屋及びホテルの設備は至って快適だった。駅を出た瞬間と、ホテルを出た瞬間の独特な臭気にさえ耐えることができれば、十分利用に耐えるだろう。あと、一つだけ注意。朝、駅前を変にうろちょろしていると、日雇い労働者だと思われて引っぱりだこの勧誘に遭うことになる。働く気がないのであれば、声をかけられても決して振り向かないように。


※その後、西口出てすぐの「ホテルサンプラザ」、西口歩2分の「ホテルジパング」を利用(写真は、左:サンプラザ、右:ジパング)。どちらも、楽天経由で2000円以内で宿泊できます。旅行者の利用も多いホテルで、女性も宿泊できます(実際、USJ目当てと思しき学生風女子がかなり多く宿泊しています)。特に「サンプラザ」は展望浴室からの眺めがよく、また女性用浴室も備えています。各ホテルとも日や条件によって値段が違うため、予約する前に比較するといいでしょう。1週間以上連泊する場合には、かなりお得な価格で泊まれますよ(2015/8、記事追加)。

※2018/5、サンプラザの並びにある「ホテル新今宮」に7連泊しました(翌6月にもさらに7連泊)。サンプラザがリニューアルしてちょっと値上げしたこともあり、現時点ではこちらの方が安く泊まれます。特に5連泊以上する場合には、断然安いです。今回は、7泊で9100円でした(楽天経由。以下同)。1泊あたり1300円の計算になります。3連泊でも、いくらかは安くなります。
  部屋は、ひと昔前風に言うと「個室カプセル」のイメージです。鍵のかかる個室内に2段カプセルがあり、上下のどちらか片方だけが開いている状態。もう片方は、壁を挟んだ隣の部屋側が開いています。カプセルとはいえ、施錠できる室内にあるので、プライバシーは確保できます。大きなキャリーバッグを広げられる程度のスペースもあり、室内での着替えも楽々。また、書き物机もあります。小奇麗という感じではなく、どちらかというとオフィスビルのフロアを改造したような殺風景な造りですが、この値段なら文句なしです。もちろん、アウトバス。テラス形式の軽食レストランも入っています(あまり安くはない)。
  難点は、サンプラザ以上に外国人旅行者の割合が高いということ。特に、ドミトリーの感覚で利用するグループ客が多いので、各フロアにある談話室が一晩中盛り上がってしまい、各部屋内にまで話し声が響いてきます。静かな環境でないと眠れない方は、動物園前駅や萩ノ茶屋駅、今池駅あたりが最寄りとなるディープなエリアの安宿に泊まった方がいいでしょう。
  ちなみに、1泊だと、平日で1700円くらい(プランにより異なる)。このエリアにはもっと安くて環境が良い宿がいくらでもあるので、5連泊以上する場合にここが有力候補になる、という感じです。


※2019/3、東口にほど近い「ホテルマルモト」に宿泊。楽天経由でいちばん安い部屋を選択し、1泊1600円でした。安いわりに部屋は4畳ほどあり広く、ドアなども堅牢な造りでした。ミニ冷蔵庫とチェストが備わっています。浴室は1階にあり、17〜22時限定で利用可。洗い場5人分、浴槽のキャパは7〜8人といったところ。ボディソープは備え付けあり。シャンプーはなし。脱衣所のロッカーが、この手のホテルとしては珍しく鍵付き。ありがたいですね。プラス、24時間使用できるコインシャワー(200円)があります。
  注意点もいくつかあります。まず、チェックインは20時まで。門限もあります(24時)。また、玄関にシューズボックスがあるのですが、2人での共用になっています。他人と一緒の下足箱を使うのが嫌なら、ビニール袋などを持参して部屋まで持って上がるのがいいでしょう。そして、このホテルは男性専用です。ちょっと不自由する局面もありますが、英語対応していないこともあって外国人観光客がいないので、静かで安眠できます。ぐっすり眠りたいならここを選択するのもいいと思います。
★河内永和駅(JRおおさか東線(JR河内永和駅)、近鉄奈良線)★  野宿日:2012/12

  近鉄のガード北側、布施駅と河内永和駅のちょうど中間くらいに、健康ランド「湯〜トピア」がある。布施の方が市街地が発達しているうえ特急(一部)停車駅でもあるので、布施のイメージが強い。しかし、青春18きっぷで行くならJRが接続している河内永和駅の方が便利だし、駅前がゴチャゴチャしていないから行きやすい。
  入館料は1050円で、宿泊すると深夜料が加算されて2310円になる。この手の施設としては安い方だが、大阪には激安な宿泊施設がいくらでもあるので、それらと比較すると微妙。ただ、ホテルの類と違って予約の必要がないので、目当てのホテルがどこも満室なんていうときには便利だ。また、有料仮眠室と生ビール、モーニングがセットになった3000円のコースがあるので、ビールを飲む前提がある人はこのコースを選択する手もあるだろう。
  ビルは7階建てで、1階がフロントと仮眠室。仮眠室は2つのタイプがあり、リクライニングシートは追加料金なしで利用できるが、マットレスの仮眠室は別途520円必要なので注意。どちらも、男女共用。2・3階は女性専用フロアなので、詳細不明。4階は、男女共通のレストランフロア。利用していないので、詳細不明。5・6階が、男性専用フロア。浴室や、男性専用のリクライニングルームなどがある。浴室は、ほどほどの広さで、浴槽の種類もほどほど。露天風呂がないのは、市街地のビルディング施設だからやむを得ないだろう。7階は男女共用のラウンジなのだが、利用していないので詳細不明。軽食の販売があり、24時間営業しているらしい。
  全体的に、ちょっと古びている印象が否めないので、健康ランドというよりもサウナ感覚で利用するといいかもしれない。実際、館内の雰囲気はまるっきりサウナだ。ただし、男女共用であるということを忘れずに。下着姿でウロチョロする等は禁物。それから、館内の自販機は、缶ジュース140円と割高。体質が昭和だ。
★十三駅(阪急神戸線・宝塚線・京都線)★  野宿日:2008/8

  十三には、駅前(西口出て左方向)に激安サウナ「十三サウナ」があるということを知っているのだが、多少なりともプライバシーを確保できるカプセルに泊まりたい気分だったので、繁華街を抜けたところにある「ニューサウナ シャン」まで足を伸ばした。あちこちのサイトに「風俗街のど真ん中にある」というようなことが書かれているが、実際にはそんなことはなく、繁華街の裏手の、わりと静かな区画にある。表通りから行けば風俗街を通らずに辿り着ける。
  名称からすると大部屋のリクライニングチェアかなと思うところだが、実際はカプセルホテル。カプセルを使わずに、リクライニングルームのみでより安く泊まることもできる(カプセル3000円、リクライニング2200円)。ちなみに、十三サウナも2200円(入浴1600円+深夜料600円)。大阪は、安く泊まれるところが多いから、ありがたい。インターネットの「サウナビ」に割引クーポン(200円引き)あり。また、訪問時には深夜12時以降のカプセルチェックインは2500円だったが、これは夏季限定とのこと。施設に関して。館内通路が迷路のように入り組んでいるので、どこにどんな施設があるのか分かりにくい。リクライニングルームは「荷物を置いての席確保」を厳しく禁止しているようで、私はタバコを置いて漫画を取りに行っただけで撤収された。カプセルルームの談話室は、値段のわりには結構清潔に保たれていた。カプセル宿泊客にとっては、リクライニングルームよりも談話室の方が居心地がいいかもしれない。大浴場やカプセル自体については、平均的。可も不可もなく、という感じ。
★今池駅(阪堺本線)★  野宿日:2016/8

  新今宮・動物園前と並んで、この駅もまた安宿が多い。というか、西成の安宿街の中枢に位置している駅で、大通りに面していないだけになおのこと混沌とした街並みに感じる。周辺には路上生活者も多く、ブルーシートや段ボールハウスさえ持たずに、裸の体を直接路上に横たえている人が多く、生きているのかどうかさえ分からない。いわゆる、スラム街だ。新今宮駅や動物園前駅近くの安宿は、近年外国人観光客が多く泊まるようになり、だいぶ開放的になってきたのだが、この辺りにはまだまだスラム色が濃く残っている。くれぐれも、安易に鞄を路上に置いたりしないように。
  数多くある安宿の中から私が選んだのは、「和香」。駅から徒歩1分と近く(といっても、今池駅で乗り降りすることはなかったが)、交差点の角にあって比較的開放感があり、道路の向かいに西成警察署があるのでなにかと安心。というか、警察署があるのにこのスラム感というのがすごいね。宿泊料は、楽天経由で平日1600円・休前日1800円。この辺りの宿としては、比較的高い部類。部屋は3畳、テレビ・冷蔵庫付き。個別空調(最近は、西成の安宿全体において全館空調→個別空調の傾向がある)。浴室はアウトバスで、13−21時のみ利用可。これとは別にシャワーブースがあり、こちらは24時間利用できる。早朝にシャワーを浴びようと思ってフロントにシャワー室の鍵を借りに行ったら、「フロ開けてるから、入ってき」と、浴室に入れてくれた。こういうこともあるみたい。フロントのオッチャン、とても面白い。裸の大将みたいなランニング姿で、熱烈な阪神ファン。阪神が負けて、長期滞在客と思しき人に「あんたが応援するからや」などとこぼしていた。
  注意点を2つ。このホテルは館内土足厳禁となっており、フロント前で靴を脱がなければならない。多くの宿泊客は玄関に靴を脱ぎ散らかしているのだが、履き違えが怖いし、ちょっと良い靴だと盗難の恐れもある。部屋まで靴を持ち込むために、レジ袋などを持参した方がいい。それから、1000円のデポジットが発生する。これは西成の安宿共通のオペレーションだからいいのだけれど、チェックイン時に渡されるエアコンのリモコンをチェックアウト時に返さないと、1000円が返ってこなくなる。くれぐれもなくさぬよう注意を。この2点だけが施設固有のルールになっている。これだけ気をつけておけば、衛生面にも特段の問題はないし、意外と深夜帯は静かだったし、快適な夜を過ごせるだろう。


★野宿日:2018/10★

  上記「和香」よりもやや駅から離れるが、価格的にリーズナブルな「宿 末盛」に宿泊してみた。離れるといっても、駅歩3分くらい。1泊1200円。すぐ近くにある銭湯「末盛湯」と同経営のようで、チェックインの手続きは銭湯の方で行う。西成の宿で多く導入されている1000円デポジットがあるが、チェックアウト日が銭湯の休業日に重なる場合は免除。ホテル内に浴室はなく(シャワー室もない)、代わりに1泊につき1枚、末盛湯の入浴券が付く。大きな風呂に入れるというメリットがある代わりに、雨の日などは風呂に入りに行くのがちょっと面倒(1分ほど外を歩かなければならない)というデメリットもある。また、毎週水曜は末盛湯が休業するため入浴券が付かない(宿泊料は同じ)ので注意を。
  部屋は、例によって3畳和室。テレビと、この手の宿にしては大きめの冷蔵庫がある。個別空調完備。トイレは共同で、和式。トイレスペース内に、洗面所・ゴミ捨て場・電子レンジがある。大通りに面しておらず、外国人客もほとんどいない(英語対応していない施設)ので、ガヤガヤとうるさいということはないが、23時くらいまでは末盛湯の湯桶音が結構響く。深夜帯は、静かで快適。値段的に安いし、雨があまり降らない季節であれば、また利用してもいいかなと思う。あと、末盛湯が休みとなる水曜の宿泊も避けたい。
★宿院駅(阪堺本線)★  野宿日:2013/2

  一応宿院駅を最寄駅としたが、隣の寺地町駅も同じくらいの距離感。そんな場所に、終夜営業の健康ランド「コパーナ」がある。行き方は、駅を出て中央環状線(国道310号)を東へ2分、角にデニーズがある交差点を右折して2分、左側。駅からほど近いのは良いが、阪堺というのがちょっと。南海だと、本線の堺駅か高野線の堺東駅が近く、どちらも徒歩10分くらい。JRだと三国ヶ丘が一番近いが、20分近くかかる。
  入館料は、1200円。終夜利用の場合は、これに深夜料1000円が加算され、2200円になる。この手の施設としては、悪くない価格帯だ。浴室は広くもなく狭くもなくといった具合で、さほど印象には残らない。天然温泉を引いていて、かけ流し浴槽もある。休憩スペースは、狭かった。リクライニングチェアが6つあるだけ。ただ、これはタイミングが悪かっただけのようだ。ちょうど、もともと1階にあったレストルームをカプセルルームに改装する工事中だったのだ。だから、今後はカプセルホテルとして利用することもできる。公式HPによると、カプセルルーム宿泊は2800円だ。さほど安い感じはしないが、安いカプセルホテルよりは浴室設備が充実しているので、利用価値はあると思う。
  レストランは、メニュー数は少ないが、価格はそれほど高くない。そしてん空いているのが嬉しい。レストルームや浴室も含めて、全体的に空いていた。カプセルルーム新設で混むようになるのかもしれないが……。
★南海岸和田駅(南海本線)★  野宿日:2004/11

  大阪府内にはたくさんの健康ランドや安宿が存在するので、いわゆる駅寝よりも多少のお金を払って安眠した方が得策である。ただ、健康ランドには当たり外れが結構あるので、場所選びは慎重にしたい。施設が清潔で、値段的に安く、なおかつ天然温泉に入れる健康ランドといえば、南海岸和田駅から徒歩圏内にある「泉州健康センター クアオルトリバティ」がイチオシ。ここは入館料1800円に深夜料1000円と、大阪の健康ランドの中ではかなり安い方に入る。それでいて、風呂は大きくて綺麗だし、露天風呂も2つあるし、仮眠スペースも男女別の仮眠室と男女共用のプライベートシアターがある。だから、カップルで仲良く眠りたいという場合には好都合かもしれない。男女共用のお休み処がある健康ランドはかなり珍しいから。ただし、プライベートシアターはプリペイドカード制の有料。少々出費がかさんでしまうことを頭に入れて。
  なお、駅からの行き方は、南海岸和田駅を南側に出て直進、大阪臨海線を右に折れ(突き当たりなので分かりやすい)、右側を見ながら歩いていけば、まず見落とすことはない。大きな大きな施設だから。駅から歩いて、10分強といったところか。JR利用の場合は、阪和線の東岸和田駅が最寄りになるが、歩くのはちょっとしんどい。片道100円で乗れるシャトルバスが巡行しているので、バスのある時間を選んで行った方がいい。バスは、8時台から21時台まで。30分に1本程度。南海岸和田駅からも100円バスが出ていて、こちらは7時台から21時台、15分に1本程度。


※値上げしたようです。現在は入館1890円+深夜1260円。(2008/10更新)
★動物園前駅(大阪メトロ御堂筋線・堺筋線)★  野宿日:2017/3

  私はいったいどこまで耐えられるのか。限界にチャレンジということで、8号出口を出て左というか直進というか、南へ30秒。ホテルダイヤモンドの1.5畳部屋に泊まってみた。1泊1100円。この界隈では探せば500円くらいからあるのだけど、とりあえず私が泊まったことがあるホテルとしては最安値になる。もちろん、この価格帯になると空調なし・冷蔵庫なし・廊下ベコベコ。隣の部屋の物音はもちろん、廊下を歩く人の足音もかなり聞こえる。1.5畳部屋で、しかも玄関がない(部屋のドアを開けるとすぐ部屋になっている)から、靴の置き場がない。靴は部屋の外に出しておく人が多いようだが、盗難が怖ければレジ袋などに入れて部屋内に置いておくのがいいだろう。
  逆に、ある設備は、テレビとコンセント、薄汚い布団。一応、共同風呂もある。が、怖すぎて利用していないので詳細不明。1.5畳部屋は、布団を敷くと、荷物を置く場所にも困るほどの狭さ。まぁ、カプセルホテル並みと考えておけばいい。天井が高いだけ、カプセルホテルよりは広いか。気になるのは、とにかく衛生面と安全面。向かいの部屋と同時にドアを開けるとゴッツンコになるほど廊下が狭いから、火事になったらそれこそ大パニックなのではないかと思う。というか、この造りは消防法的に大丈夫なのだろうか? ネットカフェ宿泊より安い価格は魅力的だけれど、これ以上レベルを落とすのはちょっと危険だ。冷暖房が必要ない季節で1泊限定ならなんとか耐え切るか、という感じ。この先、再泊することはたぶんないと思うけれど、もっと下のレベルを覗いてみたい気持ちは、ちょっとだけある。冷暖房が必要ない季節に、また怖いものが見たくなったら試してみるかもしれない。


※2019/8、2号出口を出て後方すぐの「ビジネスホテル太洋」に宿泊しました。楽天からの予約で、1泊1800円。ちょっと高めなのは夏休み期間中だからで、閑散期の平日は1500円です。チェックイン時に、宿泊カードの記入と本人確認書類の提示を求められますのでご注意を。鍵は、この手のホテルらしくない、一般のビジネスホテルのようなプラスチック製のバーが付いたもので、保証金はありません。保証金を設定しない代わりに本人確認がある、というイメージでしょうか。
  部屋は間口に対して横向きでした。これも珍しいですね。隣室との壁の面積がやや狭いためか、音漏れがやや軽減される印象。広さは、いつも通りの3畳なんですが。大浴場は男女入れ替え制で、男性は17〜20:50。21時以降が女性タイムになります。時間外にはシャワーブースが使えますが、これも男女共用なので諸々ご注意を。大浴場が入れ替え制になっているためか、シャワーブースは争奪戦が激しく、行ってすぐに入れる可能性はかなり低いです。待つ覚悟で。
  外出時にはキーをフロントに預けるなど面倒に感じる部分もあるけれど、タオル・バスタオルのアメニティ、大浴場やシャワーブースにはシャンプーやボディソープの備え付けがあるなど、利点も多いです。立地もよいことだし、状況によってはまた利用することがあるかもしれません。
★蒲生四丁目駅(大阪メトロ長堀鶴見緑地線・今里筋線)★  野宿日:2017/12

  大阪には、意外とあまり便利な場所に「快活CLUB」がない。大阪駅か天王寺駅、せめて大阪環状線の駅の近くにあってくれると利用しやすいのだが。だから、京都(山科)や西宮の店舗を利用することが多くなっている。そんな中、頑張れば京橋駅から歩ける(15分ほど)のが、蒲生四丁目店。最寄りは、京橋から地下鉄長堀鶴見緑地線でひと駅、蒲生四丁目駅になる。4号出口を出て後方30秒、駅のすぐ近くだ。また、同じく徒歩15分ほどでJR片町線の鴫野駅に出ることもできる。鴫野駅の近くには温泉銭湯もあるので、鴫野駅からアクセスすれば入浴→宿泊の流れもスムーズだ。
  駅前型で、ワンフロアだけのコンパクトな店舗ということで、夜間はわりと混雑傾向。しかも、夜通しネットゲームに興じるような人の利用が多いので、夜遅くまでタイピング音が結構うるさく、あまり快適に眠るという環境ではない。シャワーあり。価格は平均的で、ナイトパック8時間で1543円。当日・翌日とも青春18きっぷなど利用なら、山科か西宮の方がいいだろうが、どうしても大阪市内に泊まりたい場合にはここを選択する手もあるか。もっとも、JR駅から15分歩くことが許容できるのなら、大阪駅歩15分の天六店かJR難波駅歩15分強の道頓堀店の方が便利だと思うけれど。
※「快活CLUB」は、2019/1に料金体系が変わりました。蒲生四丁目店についてはナイトパック料金が1728円に上がった反面、無料モーニングが「1人1回限り」から「食べ放題」になっています。ただし、シャワーは有料(324円)のままです。
★尼崎駅(JR東海道本線・東西線・福知山線)★  野宿日:2006/8

  甲子園に野球観戦に行くことを考えたとき、宿泊費を安くあげるなら尼崎駅が便利。南口を出て3分という好立地に、天然温泉の健康ランド「あま湯ハウス」があるからだ。ここから甲子園球場へ行くには、阪神の大物駅まで徒歩20分、大物から甲子園駅までは6駅180円。午前8時の高校野球第1試合に間に合わせる場合、7時にチェックアウトすれば大丈夫だ。阪神の各駅停車は本数が少ないから、大物駅で多少待つことも考えられる。それを嫌うなら、あま湯ハウスから出ている阪神尼崎駅行きの無料送迎バスを使うといい。ただし、あまり早い時間には便がないので、これだと高校野球の第1試合プレーボールには間に合わない。駅前からの路線バス(尼崎市営バス阪神尼崎行きまたは阪神出屋敷行き。運賃200円))なら、早朝にも便もある。
  「あま湯ハウス」の料金は、入泉料1900円+深夜割増1260円で、合計3160円。安くも高くもない印象。ただ、私が行ったときには期間限定の割引キャンペーンをやっていて、入泉料が1470円だった。深夜割増込みで2730円なら、割と安い方か。2006年8月いっぱいまでキャンペーン期間ということだったが、来年以降このキャンペーンがあるかどうかは分からない。
  施設は並だが、市街地にあるため利用者が多く、タイミングによっては仮眠室の確保は難しくなる。朝起きると、通路で横になっている人が続出していた。チェックインが遅くなる場合、日帰り客が帰るタイミング、つまり午前1時少し前くらいに仮眠室に入るといい。外で寝ている人を尻目に、わずかな空席を見つけられるだろう。


※2007/8、再泊。割引サービスはありませんでした。館内レストランでの飲食は非常に高くつくので、夕食は済ませてからチェックインするのがベターです。JR尼崎駅前には安めの飲食店の類がないので、尼崎入り前に済ませるといいです。あるいは、あま湯の向かいにあるコンビニを利用するか。館内でどうしても腹が減ったときには、2階ゲームコーナー前にカップラーメンの自販機があります(250円)。

※値下げしたようです。現在は入館1575円+深夜1260円。(2008/10更新)

※閉館していました(2018/3、確認)。
★西宮駅(JR東海道本線)★  野宿日:2018/3

  西宮市の中心部には、JRと阪神にそれぞれ駅があり、1kmほど離れている。どちらかというと阪神の西宮駅の方が栄えているのだが、青春18きっぷ利用ならJR西宮駅からアクセスしたいところ。その点、「快活CLUB 国道2号西宮店」は、JRの駅と阪神の駅のちょうど真ん中あたりにあり、どちらからでも徒歩アクセスできる。JR利用の場合、南口を出てロータリーを回り、国道2号線に出たら右折して7分ほど。阪神の場合は北口を出て目抜き通りを歩き、国道2号線を渡ってから右折して7分ほど。ドン・キホーテ西宮店の階上(3階)なので、遠くからでも目立つドン・キホーテを目印にするといい。道中にコンビニあり。また、ドン・キホーテの1階には「宮本むなし」などの簡易的な食事処も入っており、腹ごしらえの選択肢は多数ある。ナイトパック(8時間)利用で、1543円で宿泊可。
  ワンフロア店舗なので、チェックインした後は階段の上り下りが発生しないのがありがたい。また、ズバリ駅前ではないためか夜間はさほど利用者が多くなく、比較的静かな環境で眠れるのも嬉しい。シャワーの設備もあり(別料金324円)。唯一の難点は、駅から少し離れているため雨天時のアクセスがかったるいということ。元町駅前店などとともに複数の選択肢を携えておいて、当日の天候などからどこに入るかを最終判断するのがいいだろう。


※その後料金体系が変わり、ナイトパックは1728円になっています。反面、シャワーは無料化されているので、シャワー利用が前提なら実質値下げです。また、従来「1人1回限定」だった無料モーニングは、食べ放題になっています。なお、1階の「宮本むなし」は、その後閉店しています(2019/2、確認)。
★三宮駅(JR東海道本線・阪神本線・阪急神戸線・神戸高速鉄道・神戸新交通・                                          地下鉄山手線)★  野宿日:2007/8

  正しくは、JRの駅は「三ノ宮」だが、ここでは同駅として扱う。神戸で宿泊費を安く抑えたいなら、三宮と新神戸(地下鉄山手線・山陽新幹線・北神急行)のほぼ中間あたりに位置している「神戸クアハウス」がいい。どちらの駅からでも徒歩10分前後なので、大きな荷物を背負っていてもそう負担になる距離ではない。個人的な考察を述べるなら、三宮→新神戸の道程はひたすら上り坂なので、理想的なのは新神戸→クアハウス1泊→三宮というプランだろうか。こうすれば、夏の暑い盛りでも玉のような汗をかく必要はないだろう。
  館内は、外観から受ける印象よりもこぢんまりしている。1階受付、6階浴室(女性5階)、7階マッサージ、8階仮眠室&レストランという造りで、2〜4階はカプセル宿泊者専用ゾーンとなっている。カプセル利用だと3800円(女性3300円)と、ちょっと高値になってしまう。仮眠室の利用なら、2300円で済む。2300円で一泊できるというのはありがたい。
  ただ、仮眠室(男女別)は結構狭い。簡易ベッドが置かれているゾーンと畳敷きのゾーンがあり、畳の方には布団が敷かれる。客の入りを見て敷く布団の数を調節しているようだが、最大キャパはせいぜい50人くらいだろうか。あとは、23時に閉店した後のレストランを利用するという手もある。座敷部分が閉鎖されてしまうのが辛いところだが、パーソナルテレビがあるカウンター部分は私好みだ。ただし、テレビは常にミュート(消音)になっている。音を聞きたければ、イヤホンを持参するかレストランで購入(210円)するしかない。いずれにしても、寝るには厳しいか。仮眠室の布団を確保した上で、閉店後のレストランでまったりするのが最高の利用方法か。
  気をつけたいのは、チェックイン時間。朝までいられるフリータイムコースは、21時以降の入館になる。私は知らずに20:30頃に行ったのだが、21時までロビーのソファで待たせてくれた。従業員は結構親切。


 野宿日:2014/3

  今回利用したのは、三ノ宮駅から北西方面へ徒歩5分ほど、フラワーロードと北野坂に挟まれた繁華街の外れにある「カプセルホテル神戸三宮」。普通に泊まると、1泊3800円と高額なのだが、楽天経由で「2連泊で4200円」という格安プランが売り出されており、これを利用した。1泊あたり2100円となり、上記「神戸クアハウス」よりも安く上がる。2連泊限定であるうえ、昼間は荷物ともども滞在不可(一度チェックアウトし、ロッカーの鍵も返却する。)というのがちょっと面倒なところではあるが、条件さえ合えば快適な宿になるだろう。
  施設は、わりとこぢんまりしている。5階建ての建物すべてがホテルだが、各フロアの床面積が狭く、混雑すると窮屈な印象か。幸い、利用日にはそれほど混雑していなかったので、快適に過ごせたが。フロントは1階。2階が大浴場とリラックスルーム。3・4階がカプセルルームで、5階にもリラックスルームがある。浴場もリラックスルームも、わりと狭め。入浴は、混雑時間帯を外した方が無難か。カプセルは縦開き式で、中は広くもなく狭くもなく。テレビが若干小さくて見にくかった。館内に食事処の類はないので、事前に済ませるか、持ち込んでリラックスルームで食べるか。これで通常料金が3800円というのはちょっと高い気もするので、連泊時のみ利用するのがよいだろう。
★元町駅(JR東海道本線、阪神本線)★  野宿日:2017/12

  駅からすぐの好立地に、ネットカフェ「快活CLUB」がある。最寄り出口は阪神の西口(南側の階段)。出て左を向くと、もう右前方に見える。徒歩20秒くらい。JR利用の場合は、西口を南側に出て、目の前の国道2号線を渡って右へ。ウインズ神戸A館の奥側の角を左折して30秒、右側。徒歩2分までかからないくらいだ。また、JRと阪神の駅は直結しているので、地下道経由で阪神西口へ抜ければ雨にぬれずにアクセスすることもできる。関西エリアには、駅チカの快活CLUBが少ないので、特に雨天日などには貴重な存在となるだろう。宿泊の場合、ナイトパック(8時間)利用で1543円。快活CLUBとしては、平均的な価格設定。
  設備的には他店舗と特段変わらないのだが、ドリンクカップが紙コップになっていることと、スプーンがプラスチックの使い捨てタイプになっていること、そして、フロアがビルの2階と3階に分散していることが、特徴と言えば特徴。ブースがあるフロアは3階で、フロント・ドリンクコーナー・シャワールームなどは2階なので、何をするにも階段の上り下りが発生する。ちょっと面倒なのだが、立地の良さに免じて許容範囲か。立地の良さから、深夜帯でもそこそこ混雑傾向。満席までには至らないが、両隣が空きという理想的な環境は、期待しない方がいい。
※「快活CLUB」は、2019/1に料金体系が変わりましたが、元町駅前店についてはナイトパック料金に変化はありません。シャワーが無料化され、無料モーニングは「1人1回限り」から「食べ放題」になっています。鍵付き防音個室の導入やコインランドリー新設など、かなり使い勝手が良くなっています。
★神戸駅(JR東海道本線・山陽本線)★  野宿日:2021/9

  神戸駅として掲載するが、ハーバーランド駅や高速神戸駅、新開地駅も同じいくらいの距離感で、徒歩5〜6分。この辺りとしては比較的静かな住宅地に、格安で宿泊できるゲストハウス「なかむら」がある。元は割烹料理店だったのか、高看板には「割烹」と記載。建物前の大きな松の木が目印になる。
  チェックイン・チェックアウトとも無人式(カード等により事前決済)。料金は季節変動が激しいようだが、私が利用したときには1泊1800円だった。3階建てで、1階がフロント(たいてい無人)と共用リビング、2階と3階が客室や浴室等となっている。屋上も開放されており、洗濯物を干したりできる(すぐ近くにコインランドリーあり)ほか、テーブルと椅子も備わっている。灰皿もここにあり、屋上以外は全館禁煙。客室は、2段ベッドが7つ(3階)、不規則に並べられている。整然と並べなかったのは、可能な限り他の宿泊者と顔が合わないよう、プライベート空間を演出するためではないかと思う。おかげで、ベッド内だけでなくベッド前のスペースもほぼプライベート空間のように感じられた。男女共用フロアだから、こういうところには最大限配慮しているのだろう。
  デメリットとしては、空調が利きにくいことが挙げられる。夏場の宿泊とあって、結構暑かった。各ベッドに扇風機が備わっているので、フル回転で凌いだ。浴室は、シャワーブースと浴槽のある浴室があるが、浴槽には湯が張られていなかった。シャワーブースには更衣室がなくてやや使いづらいので、浴槽付き浴室が空いていればこちらを使った方がいいだろう。ベッド内にコンセントがあるし、全体的に静かで居心地は悪くない。8時間以内で出るのならネットカフェの方がよさそうだが、早めに入って朝までぐっすり寝るのならこちらを選択する手もある。また安く泊まれるタイミングで利用する機会があるかもしれない。
★阪神尼崎駅(阪神本線)★  野宿日:2009/3

  甲子園野球観戦に最適なサウナを発見した。阪神尼崎駅北口から4〜5分という好立地、1泊2300円というリーズナブルな値段設定。気の利いた設備は一切ない簡易サウナだが、風呂に入って寝るだけ、とにかく安くという人には好適な施設だ。場所は、駅北口から見て左前方向。ほぼ国道2号に面している(若干奥まっているが、国道から高看板が見える)。いったん国道に出て、左折して、左上を見ながら歩くといい。
  ビルの3階から上がサウナ施設なのだが、受付は1階にある。エレベーター前にある券売機でチケットを買い、向かいの小窓越しにおばちゃんに渡す。サウナ利用のみ(休憩室利用可)だと2300円。半個室の仮眠室利用だと、3150円。パブリック休憩室はフラットのマット敷きで、一人分ごとに仕切があるし、部屋も暗いので、よほど神経質な人でなければ個室を利用する必要はないと思う。これとは別に、テレビがあって明るいリクライニングルームもある。しかし、こちらは常連客の寡占状態になっている。常連と言うよりも、何年というレベルで住み着いている「難民」の類。若干、釜ヶ崎っぽい雰囲気もある。飲み物の自販機は、比較的安い。食べ物は、カップラーメンの自販機があるだけ。私個人は、宿泊施設に風呂と寝ること以外に多くを望まない人間なので、これから年に1〜2回のペースで利用することになりそうだ。


※その後、閉店しています(2019/8、確認)。

★野宿日:2019/8★

  駅歩2分、上記「サウナニュープラザ」が閉店してしまったので、代替になるねぐらをということで、駅歩2分のネットカフェ「快活CLUB阪神尼崎駅前店」を開拓。北口を出て、駅前の公園を斜めに突っ切って信号を渡ってすぐの商店街にある。実はこれよりも近いところにもう1軒「オレンジカフェ」というネットカフェがあるのだが、なにしろ会員登録が面倒なので「快活CLUB」を利用。都市型店舗でありながら意外とナイトパックが安く、8時間1400円(+税)で利用できる。ちなみに「オレンジカフェ」は、ナイトパックが9時間で1500円(税込)。シャワーはどちらも無料だから、コスパ的には「オレンジカフェ」の方が上ということになる。
  店舗は2フロアで構成され、受付・コミック・シャワー等が1階、ブースが地下1階。ブースエリアの通路が狭く、すれ違いができない構造になっている点にやや勝手の悪さを感じる。でもまぁ、平均的な店舗よりも値段が安いから、利用価値はそれなりにあると言えそうだ。値段を安く抑えているのは、競合しそうな場所に「オレンジカフェ」があるからなのだろうか。個人的には、青春18きっぷで行きにくい場所なのが残念。


※その後、値上げしています。現在、ナイトパックは1800円(+税)。「オレンジカフェ」との価格差がかなり大きくなりました。会員登録の手間を考慮しても、「オレンジカフェ」の方がコスパ上です(2021/1、公式HPにより確認)。
★新開地駅(神戸高速鉄道、神戸電鉄有馬線)  野宿日:2009/12

  新開地駅の7番出口を出てすぐ、徒歩3秒のところに、カプセルホテル「Asahiカプセル&サウナ」がある。立地はこの上なく便利だ。大雨が降っていて傘がなくても大丈夫なくらい。場所がいいから値段が高いんだろうなぁと思いたくなるところだが、案外そう高くもない。カプセル宿泊は3300円、サウナ宿泊なら深夜料込みで2550円だ。
  玄関を入るとフロントがあり、ここでチェックイン。初回利用者には、丁寧すぎるくらいにシステムを細かく説明してくれる。ロッカーまで案内してくれたほどだ。ちょっと行き過ぎな気もするが、カプセルやサウナ自体に慣れていない人にとってはありがたいだろう。ロッカーは地下1階。縦長型で、幅が狭め。大型の荷物は分解しない限り入らないと考えた方がいい。地下2階に、浴室とレストランがある。浴室は普通の浴槽が2つあるだけで、さほど面白味はない。まぁ、混まなければそこそこ快適だろう。脱衣所にも鍵付きロッカーがあったのが親切。レストランは、利用していないので詳細不明。レストルームは2階にある。仮眠室とまんがコーナーが仕切りなしで続いているため、明るいと眠れない人には少々辛いか。レストルームはさほど広くなく、「雑魚寝」という感じ。毛布が有料(300円)なので、使うのであればサウナ宿泊代を2850円と考えること。レストルームの奥に「デスクボックス」という、電話ボックスくらいのスペースに書き物机がある個室があり、誰でも自由に利用できる。これは出張族などに喜ばれそうだ。ちょっとした書類整理なら十分可能。また、この中にはコンセントもあるので、携帯の充電もできる。カプセルルームは、中2階と3階。フロアの造りが少々チャチで、足音がフロア内に結構響く。カプセルは縦型で標準的な広さ。テレビはあるが、アダルト放送はない。
  全体の評価としては、高いような、安いような、複雑な印象。毛布なしのサウナ宿泊で、空いていればなかなかの好印象になりそう。あとは、駅歩0分の便利さにどのくらいの付加価値を見出せるかだろう。
★高速長田駅(神戸高速鉄道)★  野宿日:2021/8

  駅を出てすぐ目の前の長田セントラルビルに、「快活CLUB高速長田駅前店」が入っている。駅出口と直結しているビルなので、雨天尾でも傘をささずにアクセスできる。そして、市街地型店舗であるにもかかわらず、駅自体がさほどゴミゴミしていないのもありがたい。無料シャワーがあって、ナイトパック8時間1550円の割安設定。ほぼ至れり尽くせりの店舗だ。
  店舗は2階で、階下にはファミリーマートまである。駅を出てファミリーマートで買い出しをしてからチェックインしても、雨に濡れずに済む。設備面にも、これといったデメリットはない。コインランドリーもある。神戸市内にはやその周辺には「快活CLUB」がたくさんあるけれど、その中でもオススメ度はかなり上位だ。しいて難点を挙げるとすれば、神戸市の中心部から少し外れていて、しかも西側に外れているので、大阪方面へ(または大阪方面から)のアクセスがやや不便だということと、JRの駅ではないので青春18きっぷ旅等で使いにくいということだろうか。このうち後者に関しては、山陽本線の兵庫駅や新長田駅から歩けない距離ではない。どちらも15分くらいだ。ほぼ一本道であるぶん、兵庫駅からの方がアクセスしやすいだろう。
★尾上の松駅(山陽電鉄)★  野宿日:2006/8

  あまり野宿する機会のなさそうな、中途半端な駅なのだが、この駅を最寄りとする健康ランド「湯遊ランド加古川」を目当てに利用した。この健康ランド、駅を出て線路伝いに西方面へ5分ほど歩き、大きな道路に出た(立体交差)ところで右へ。しばらく歩くと国道250号線に出るので、これを渡ってさらに直進すると、右側にある。駅から徒歩15分くらいだろうか。意外と近い。しかし、私が行ったときには、不運にも休業中だった。情報によると、2006年末まで休業しているらしい。
  まったくアテがなくなってしまったので、ぶらぶらと駅周辺を歩き、最終的には南東方向へ7〜8分ほど歩いたところにあった養田公会堂前の小さな公園で寝ることにした。写真がないので状況を説明しづらいのだが、一応、ここには屋根のあるベンチがある。また、敷地内に大蔵神社がある。この社の中に入れば、大雨でも大丈夫だ。ただし、社の中にはセンサーライトが設置されているので、雨宿りならともかく「寝る」というのはどうか。晴れていれば、ベンチの方が快適だろう。
  行き方はうろ覚えだが、駅を出て直進、T字にぶつかったら右(踏切渡る)。3分ほど直進してT字にぶつかったら左。1分ほど歩いた左側にある(石柱の門があるところ)。あまりオススメできる野宿地ではないが、「健康ランド休業」という緊急時には、最低限の用は足せる。
★姫路駅(JR山陽本線・姫新線・播但線・山陽電鉄、山陽新幹線)★  野宿日:2008/1

  サウナ入浴付き2800円で宿泊できるのは、駅歩5分ほど(山陽姫路からだと3分くらい)のところにあるカプセルホテル「ハワイ」。大阪あたりだともっと安く宿泊できるところが多いが、まぁ3000円を切れば「安い」部類に入るだろう。行き方は、駅を出て目抜き通りをちょっと北へ進み、南町中央通(アーケードの商店街)を左に入ればすぐ右側にある。夜間は酔客が多いエリアにある。
  安いのはいいのだが、難点もいくつかある。1つには、サウナ入浴が夜・朝各1回に限られるということ。実際、夜と朝に1回ずつ入浴できれば充分なのだが、「ダメ」と明言されるとちょっと苦々しく感じる。そのぶん浴室が空いていていいとも言えるのだが。もう一点は、たまたまこの時だけかもしれないが、パブリックスペースの衛生面にちょっと問題があった。誰かが吐いたゲロがゴミ箱の中で異臭を放っていたし、カップラーメンなどの食べ残しを入れる容器も長時間放ったらかしてありそうな雰囲気だった。カプセルルームが清潔で快適だっただけに、ちょっと残念。翌朝の動きにもよるが、姫路で2800円出して泊まるか、大阪あたりに出てもっと安く泊まるか、人によって判断が分かれるところだろう。


★野宿日:2018/3★

  北口を出て、ロータリーを右に回り、姫路城方面の広い道に入ってすぐのところにある「快活CLUB姫路駅前店」。8時間のナイトパックなら、1543円で宿泊が可能。駅前型のビル内店舗は2〜3フロアを使っていることが多いのだが、この店舗はワンフロア。チェックインした後は階段の上り下りが発生しないのが嬉しい。飲み物とコミックを手に持っての階段を上り下りは、なにげに危険なので。現に、店内に階段がある店舗では階段に飲み物をこぼす人が多く、清掃が行き届いていない店舗ではそのまま乾いてしまって階段がベトベトになっていることがある。自分が転ぶ・こぼすというよりも他人が転ぶ・こぼすという意味で、ワンフロア店舗はリスクが少なく、ありがたい。
  シャワーの設備あり(別料金324円)。夜間はわりと混雑傾向で、特にフラットシートはほとんど埋まっていた。早めに入って早めに出て、翌朝は観光客が少ないうちに姫路城を散策するのが吉か。

※「快活CLUB」は、2019/1に料金体系が変わりました。姫路駅前店についてはナイトパック料金が1728円に上がった反面、シャワーが無料化され、無料モーニングが「1人1回限り」から「食べ放題」になっています。また、鍵付き防音個室とコインランドリー(有料)が新設されています。
★梁瀬駅(JR山陰本線)★  野宿日:2014/10

  諸般の事情で山陰本線の和田山・福知山間で駅寝する必要に迫られ、梁瀬駅のホームに間仕切りのできる待合室があるのを見て終列車を降りた。台風が接近していたので、雨風をしのげる場所でなければならなかったのだ。梁瀬駅にはホーム上の待合室のほか駅舎待合室も終夜出入りできる(物理的に)。トイレの近さを考えれば駅舎待合室の方が便利なのだろうが、駅前に終電後もしばらく客待ちタクシーが停まっていたのと、虫が多かったという理由でホームの待合室で寝ることにした。長ベンチがあり、駅前に目立った繁華街もなく静かで快適。そのうえ、徒歩5分といういい距離感でコンビニがある。駅寝環境としては良好だ。
  このあたりは、上り線は終電から初電までの時間が比較的長く空いているので、結構ぐっすり眠れる。下り線は終電から初電までの時間が短いので、効率よく動ける。旅のスタイルに合わせた野宿予定を組めるのが利点だ。しかし、この日は台風の影響で、翌朝初電からダイヤが大幅に乱れた。予定が大きく狂うことになったのだが、こればっかりは致し方ない。窓・サッシがガタガタと音を立てるなか、無事に一夜を明かせただけでもありがたいと思うべきだろう。ホームの待合室はそれほど強固な建物ではないので、かなり不安な一夜ではあった。
★和歌山市駅(JR紀勢本線、南海本線)★  野宿日:2021/9

  駅ビルの3階に「快活CLUB南海和歌山市駅店」が入っており、駅から出ることなく投宿できる。たいへん便利な店舗だ。ただし、この店舗はオープンシートと鍵付完全個室のみで、いわゆるブース席はない。そのため、横になって寝ることを前提とするのであれば、選択の余地なく個室に入ることになる。当然ながら、ブースに比べて値段は高く、ナイトパック9時間で2730円。ホテルに入るよりはだいぶ安いけれど、平均的な店舗のブース席に比べると5割増しほどになる。そして、実は個室に入るデメリットは、値段が高いということだけではないのである。
  その前に、設備についてザックリ説明。チェックイン・チェックアウトは、原則無人式。有人フロントもあるのだが、特殊な事情がない限り「精算機でお願いします」と断られ、対応してくれない。まぁ、慣れればそんなに難しくはない。戸惑うのは初回だけで、2回目以降はむしろ無人式の方が楽だと感じるようになる。店舗はワンフロアのみでこぢんまりしているものの、無料シャワー(男女別)やコインランドリーもあり、タオルも用意されている。必要なものはひととおり揃っていると言える。ただ、部屋数は多くないので、混雑が予想される場合には予約しておいた方がいいかもしれない(個室はWEB予約が可能)。個室の広さは、ブースと大差ない。広いか狭いかで言えば、狭い。ブースの壁が天井まで伸びて、出入口を施錠できるようになったようなイメージだ。寝るだけなら問題ないが、閉所恐怖症の人にはあまり勧められない。
  そして、最大のデメリットが、ドリンクバーの飲み物や無料モーニング、さらには有料の食事メニューも、室内で飲食できない(持ち込めない)ということ。飲食する際にはオープンシート(一部が個室客用になっている)を利用することになる。警察の指導によりそのように決められているのだが、これがどうにも解せない。コンビニで買ってきたものは持ち込んで飲食できるのに、どうしてドリンクバーの飲み物はダメなのか。説明書きにも「プライベート空間のため」としか記載されておらず、納得できない。この店舗はネットカフェでは珍しく採光可能な窓があり、駅前風景を眺めることもできて開放的でよいと思うのだが、ドリンクバーの飲みものを持ち込めない個室しかないことが大きく印象を落とした。それでも、和歌山市内で安く手軽に一夜を明かすには貴重なスポットなので、必要に迫られればまた利用するかもしれないが。

戻ります。